2011年4月

遠藤クリニック 院長 遠藤 高

このたびの東北地方太平洋沖地震で被災された皆さま、
ご家族、ならびにご関係者の皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。

地震発生の瞬間は、脳梗塞の方を診療し基幹病院への搬送の準備中でした。
基幹病院から救急搬送を受諾して頂き、紹介状を書いている時に地震が起きました。
冷静を保つのが精いっぱいでした。

何とか揺れがおさまり、まず、今ここにいる脳梗塞の患者さんを搬送しなくてはと思いましたが、 電話はもちろん119番もつながりませんでした。 自家用の送迎車で基幹病院まで搬送を試みましたが、 基幹病院も外からの患者さんを受けいれる状態ではなく、もどされてしまいました。

呂律緩慢、右片麻痺の症状を認め、脳梗塞と診断した患者さんは、80代の高血圧症の患者さんでした。
基幹病院から当院に戻った時には、来院時認めた呂律緩慢、右片麻痺は幸い大分改善傾向でした。
本来、当院のような無床の診療所で診れる患者さんではないと思いましたが、 この地震で通常の診療ができる病院はないのではないかと考え、 本人家族に納得頂き、自宅で経過観察することにしました。
3月12日、14日、15日と幸い症状の悪化もなく内服加療にて何とかことなきを得ることができました。

地震の被害は甚大で、その後の福島原発の事故が拍車をかけ、 断水・避難そして一番は風評被害と思っていますが、食品・日用品・燃料が届かなくなり、 通常の診療を断念せざるを得ませんでした。
少しでもできることをと思い28日から診療を再開しました。

実際、命を亡くされたり、家を無くされた方に比べれば・・・と良く耳にしますが、 この地域で今までの日常が取り戻されるまでには とても長い時間がかかるように思います。 もう、元に戻ることはないように思います。
今後の遠藤クリニックの在り方をどうすればよいのか、 考えなくてはいけない未曾有の災害・事故でした。 (まだ、終息していませんが)